なまえのゆらい


はじめに

 子供を産むにあたり、出産と同じくらい大変な作業といえば、やっぱり名づけじゃないでしょうか。
あまりいい加減なこともできないし、下手すると一族を巻き込む大騒動になる恐れもあります。
幸い、我が家は親を巻き込む・・・なんてことにはならなかったのですが、産むまで性別のわからなかった「ふたご」ってことで、苦労しました。

二卵性双生児

 まず「ふたご」といっても、すでに二卵性ということがわかってたので「男の子2つ×女の子2つ」のMAX4つ考えないといけません。
初期のころは、女の子だったら「いくよ」と「くるよ」。男の子だったら「達也」と「和也」・・・なんてよく冗談を言っていたものです。
それが「いつ私が入院するかわからない」中期〜後期になると「『リンリン』と『ランラン』がいいよ」・・・なんてうっかり言い出した日には夫婦ゲンカになってしまう雰囲気の中、考えていました。

基準

 まず、こだわるところを決めていきました。
くだらないことなんですが、私とたけしさんの名前はひらがなで3文字。漢字で2文字。子供も2人ともそろえよう。並べて書いたときに見栄えがいいし。
それから、字画もこだわろう。私たちの子なら、きっと将来、自分の名前の画数を調べてしまうような下世話なことをするに違いない。まぁ、いいに越したことはないし。
それから大切なのは「読みやすい名前」。名字が読みづらくて、この先絶対苦労するだろうから、学校の先生や病院の受付にはせめて下の名前くらい正しく読んでもらえるものにしよう。(まぁ、そもそも人と違った名前がつけたい!!という希望はありませんでしたが)
具体的には、私が「名づけ百科」に載っている名前で「いいかも」という名前を読み上げ、たけしさんが「おっ、いいねぇ」「それはいまいち」という具合に判定する方法で行いました。
お互い気に入ったものがあれば、画数を調べる段階へと進みます。

 というわけで、何とか候補を決めて出産へと臨みました。

誕生

 生まれてみると、一応希望していた「男女ツイン」。 (おおおっ、得した)
さっそく用意していた女の子の名前の第1希望、男の子の名前の第1希望をつけたわけです。

 そして、ナース室に報告に行きました。
私:「名前は『ちひろ』と『ひろき』です」
看護婦さん:「なんだかしりとりみたいな名前ねぇ」

そういえば・・・

 ・・・うそみたいなんですが、ここではじめて気が付きました。
「ふたりとも『ひろ』がつく!!(^^;)」
よく聞かれるのですが「ひろ」の字は意識してそろえたわけじゃないんです。
「男&男」だったら「女&女」だったら、の名前の組み合わせをそれぞれ別個に決めてしまい、安心していました。
希望していたわりには「男&女」の場合の名前・・・「ちひろ」「ひろき」をあらためて書いたり、読み上げたりしてなかったのです。
というわけで、彼らの名前は偶然の組み合わせです。
ここで、それぞれの第一希望が「大助」と「花子」などだったら、もう一度最初から考え直すことになっていました。
とりあえず、よかった、ということで・・・。


紹介へ帰る